クラシックギター

2016年11月21日

 

 歳をとると、若い頃に打ち込んでいたものに、またのめり込みたくなる。

 

 小学5年生の時にクラシックギターを始めた。父が気まぐれに買ってきたヤイリのクラシックギターを手渡されたのがきっかけだった。

 

 当時は一生懸命練習して、タルレガのラグリマが弾けるようになったところでやめてしまった。

 

 23歳の時にフランスに留学し、フルーティストだった従兄妹の紹介でニースの国立音楽院(コンセルヴァトワール)のクラシックギター科に入学した。通ってみたら、同級生が皆10歳前後だったので、なんとなく足が遠のいて辞めてしまった。

 

 それから数十年、ギター熱が再燃した。コンセルヴァトワールの教授が弾かせてくれたあのギターの弾きやすさと美しい音色が忘れられなくて、遠い記憶を頼りに、新大久保界隈の楽器店を何日も彷徨い歩いた。

 

 そして手に入れたのが、スペイン-グラナダの Paco Santiago Marin 、40周年記念モデルだ。素晴らしいソノリティ。天国から降り注がれた麻薬のような音。心に直接響く超精密なゆらぎだ。

 

 下手の横好きだが、ひとりの部屋でこのギターを弾くと、不思議な感覚に包まれ、心が安らぐ。

 

 そしてまた、自分の身体も含めて、宇宙のすべてが振動だということを納得する瞬間でもある。


 


楽器
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