アルファロメオ

2017年11月02日

 

我が愛するジゥリア・スーパー1600。1969年生まれ、48歳。20歳の時にわたしのもとへやってきた。コートダジュールにあるパスツール病院もこの娘と共に通勤した。もう28年も昔のことだ。

そして、今はこの日本で、いまだに現役。軽合金製のツインカムは、ウェーバーのツインキャブによって高回転型のトルク特性を生み出し、カミソリのような俊敏なレスポンスを描く。高速道路では軽く200km/hを超える。

元々アルフィスタから与えられたあだ名は Ugly Giulia(醜いジゥリア)だが、わたしには醜いどころか可愛くてたまらない。

真横から見たらどちらが前なのか分からない姿に思わず微笑んでしまう。直線と曲線が微妙に組み合わされたデザインが秀逸。前のドアガラスの形と後ろのドアガラスの形がほぼ左右対称なのも驚きだ。

極めつけは、ご存知アルファロメオの昔のタイプの月桂樹に縁取られたエンブレム。ちゃんとノルドの証であるMILANOの文字が入っている。人を食べるヴィスコンティサーパントとミラノ市の赤い十字の紋章もお洒落過ぎる。しかもちゃんと七宝焼きだ。

この娘と暮らし始めてもう28年。気持ちが沈んだ日は一緒に山道を駆け抜けることにしている。猫科の動物が喉を鳴らすようなエンジン音に酔いしれながら、気持ちは確実に晴れてゆく。

これから先も、この娘と共に暮らしていくだろう。とても手がかかるが、人間の女と違って、これまで一度もわたしを裏切ったことがない。世界一可愛い理由はまさにここにある。


 


アルファロメオ

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