▷医療法人か個人医院か

医療法人には公共への奉仕と利益を追求しないことが義務づけられています

 意外と知られていませんが、美容外科の看板や広告に「医療法人」と明記されているかどうかは美容外科選びの重要なポイントになります。
 医療法人の設立には都道府県知事の認可が必要であり(医療法44条)また剰余金の配当ができない(医療法54条)非営利法人であることが定められています。一方、個人開業の医院にはこのような制約がないため積極的に利益を追求することが可能です。したがって利益追求型の商業主義的な美容外科の場合、よほど規模が大きくならない限り、個人医院の形態を取っていた方が利益を上げるためには有利となります。しかしながら、医療法の規定により、一人の医師は一つの医院しか開業できません。つまり複数の医院を一人の医師が開業することはできないのです。
 ところが、世の中には医療法人でないにもかかわらず、同一の医院名(○○美容外科)で全国チェーンを展開している美容外科がいくつもあります。
 ここでおこなわれていることの一つは「看板貸し」であり、個人医院に「○○美容外科」という看板名を有料で貸与し、看板使用権をフランチャイズ化して利益のギブ・アンド・テイクを図ることです。これによって消費者は全国にチェーンがあるから大手の美容外科なのだと錯覚するのです。
 もう一つは大きな資本をもった組織が全国に個人医院を作り、その組織に所属する医師の名義を使って合法的に複数の「○○美容外科」という同一名の個人医院を開業させてゆくものです。
 いずれにしてもこれらは名称と規模において消費者を欺くシステムになっているという点において多くの問題をはらんでいます。
 したがって、剰余金の配当を放棄し、潔く医療法人として診療をおこなっている美容外科が増えてくれることこそが、わが国の美容医療の健全な発展においてなによりもまず必要なことであると考えます。

▷チェーン美容外科とは

中身は個人医院、高い使用料を支払って看板名を借りています

 全国主要都市に同一名で開院している美容外科などがその例です。個人医院の集合体のため、治療費、治療技術等も医院によってかなりばらつきがあります。ところが消費者は同一名の美容外科が全国にあり、TV広告も共有しているため、一つの大きな美容外科のチェーンであると錯覚し、同一の医療技術水準で展開している信頼できる外科医院であると勘違いしてしまいます。なかには複数の医師の名義を借りて、一人でいくつものチェーン美容外科を多角経営している医師もいます。そのような場合にはアルバイトの医師によって診療を維持してゆく必要が生じ、責任の所在も不明瞭なものになりがちです。

▷常勤医かアルバイト医か

アルバイト医師の責任感はどうしても薄くなりがちです

 名義貸しによって経営されている医院では、どうしてもアルバイト医師に診療を依頼しなくてはなりません。アルバイトという性格上、実際に治療に携わる医師の責任感はどうしても薄くなりがちです。

▷麻酔科が標榜されているか

麻酔科を標榜するには厚生労働省の認可が必要です

 外科の医院でありながら、殆どの美容外科医は麻酔科医師の公的な資格を持っていません。つまり麻酔の専門知識と経験が十分とはいえないまま麻酔をかけていることになります。何事もなければよいのですが、問題は万一ショック症状等の緊急処置が必要になった場合です。このような場合には麻酔科標榜医院であるかどうかが重要な分かれ目になります。麻酔科標榜医は厚生労働省の認める唯一の診療科標榜資格であり、この資格を持つ医師がいなければ「麻酔科」を標榜することはできません。ですから看板や広告に「麻酔科」と明示されているかどうかを確認しておくことは重要なポイントです。
 
<参考>麻酔科標榜医の資格要件
1)医師免許を得た後,麻酔に関する適当な指導者のいる病院で,当該指導者の下に2年以上専ら麻酔の業務に関する修練を経たもの
2)医師免許を得た後、2年以上麻酔の業務に従事し,かつガス麻酔器を使用して300 例以上の麻酔の経験を有するもの
3)上の2つに該当しないもので、上の2つに掲げるものと同等以上の麻酔に関する労力及び技能を有するもの

▷院長の顔が見えているか

広告の中に院長の名前が明記されていないクリニックは要注意

 名義貸しによって医院を経営している場合には、院長の名前や顔写真を出すことができません。したがって派手な広告内容とは裏腹に院長名が伏せられている場合には、それなりの事情があると考えるべきでしょう。

▷2つの日本美容外科学会とは

日本には大学形成外科系と開業医系の反目し合う同じ名前の二つの美容外科学会が存在しています

日本美容外科学会(JSAPS)日本形成外科学会の専門医の認定証をもつ有志医師により正会員が構成されている学会
日本美容外科学会(JSAS)1966年に財団法人 日本美容医学研究会の学術集会部門として発足した「日本美容整形学会」を前身とし、1978年に「美容外科」が標榜科目として認可されたことを受けて「日本美容外科学会」と改称した学会。
▷実際は、どちらの学会にも長所と短所があり、どちらが良いのかという基準は一切ありません。問題は現在の日本に互いに反目し合う同名称の美容外科学会が二つ存在するということ自体にあります。
▷ちなみに医療法人ユーロクリニークは現在どちらの学会にも所属することなく中立の立場を維持しています。

▷広告の中で使われている「適正医療機関認定医院」とは

このような名称の認定制度は存在しません

日本美容外科医師会」という任意団体が設けている組織内の認定制度として「日本美容外科医師会認定医療機関」というものはあります。一方「適正医療機関認定医院」なる認定名はわが国には存在しません。ところがこの架空の認定名を使って、あたかも公的に適正であると認定された医院であるかのように見せかけている美容外科があります。これは明らかに消費者を欺く行為です。このような認定の根拠とされている日本美容外科医師会ホームページの審査基準をみても明らかなように「認定医療機関」ですら内規によって選考されているに過ぎず、なんら公的な医療水準を保証するものではありません。しかも審査基準の中に「美容医療10年以上の開業実績のある医療機関」とあるにもかかわらず開業10年未満の医療機関がいくつも認定に入っているのが現状で、この認定制度の審査基準自体が不明瞭といわざるを得ません。問題はこの名称をに「適正」という文言を加えて改変し、あたかも公的に認められた認定制度であるかのように装って広告やホームページに掲載し、消費者の美容外科選びを混乱させているところにあります。したがって「適正医療機関認定医院」という架空の名称をことさら強調して広告やホームページに出している美容外科には注意が必要です。

▷カウンセリングに必要な最低時間とは

きちんとしたインフォームドコンセントには最低30分は必要です

 正しい診察、治療適応の有無、治療の仕方、治療の長所と短所などを丁寧に説明するためには最低30分は必要です。あなたの受けたカウンセリングがもし10分以内に終了したのであれば、何らかの手抜きがあると考えるべきでしょう。

▷情報を開示しているか

不正なことをしている場合は情報開示できません

 全治療料金の開示、ご本人に対するカルテの開示、ご本人の承諾のもとでの家族や友人の治療立ち会いなど、どこまで透明な診療をおこなっているのかを事前にチェックしておくことは重要です。特に、治療現場に立ち会えるかどうかということは、治療の透明性の高さを物語るものです。

▷看護師について

患者さん本位のナイチンゲール精神は美容外科でも当然必要です

 患者さんに対する心遣い、言葉遣いがきちんとなされているかどうかをチェックします。言うまでもなく、美容外科領域においても思いやりのある看護師精神は例外なく大切なものです。

▷広告のなかに嘘はないか

派手なエステまがいの広告は真面目な医療とは相反するものです

 昨今、ホームページや広告に大量の資金をつぎ込んで、来院者数を引き上げようとしている美容外科があります。ホームページを見てみると、動画あり、ブログあり、大量の症例写真あり、とこれでもかというほど過剰に情報を提供してきます。しかしよく考えてみて下さい。一般の良識ある病院でそのようなことをするでしょうか。ホームページ上で紹介されている医師の顔ぶれを見ても、研修期間の浅い医師が顔を連ねており、実際の広告とのギャップに驚かされます。一般の消費者は騙せたとしても、わたしたち年配の医師の目から見れば、一連の情報提供が集客のための罠であることは明らかです。
 広告代理店に依頼して作成したホームページや広告は、すでに医療の現場から遊離し、架空の世界を作り上げています。広告内容と実際の診療との間に大きなずれが生じているために、現実にカウンセリングや治療を受けてみると「あれ?」ということになってしまうのです。一般の消費者がこのような美容外科の罠にかからないようにするためには、ひとつのテーマに絞って、できるだけ多くの評判の良い美容外科を訪れ、実際にカウンセリングを受け、それぞれの内容を比較してみることが大切です。
 ちなみにフランスでは美容外科の広告は一切禁止されています。美容外科を受診したい人は公共の案内所で最寄りの美容外科医院を紹介してくれます。本来、派手な広告と医療は相容れないものです。それがいつのまにか女性の精神を煽(あお)り、刺激するような広告が氾濫するようになりました。もう一度医療の原点に立ち返って、必要最小限の医療広告に抑えてゆくことが必要であると考えます。(文責 藤田)

▷脂肪注入による豊胸手術をおこなっていないか

脂肪注入による豊胸手術は大変危険です

美容医療情報」に解説がありますので参照して下さい。

▷「脂肪幹細胞注入による豊胸手術」の実態

依然として「脂肪注入による豊胸手術」と同様の危険性をはらんでいます

 最近「脂肪幹細胞注入による豊胸術」あるいは「脂肪由来幹細胞移植による豊胸術」をホームページや広告に載せている美容外科を少なからず見かけるようになりました。結論からいえば、それらはいずれも通常の「脂肪注入による豊胸手術」のもつ危険性を残したままの治療であることに変わりはないということです。現在いくつかの美容外科でおこなわれている「脂肪幹細胞による豊胸手術」の実態は「臀部や腹部など他部位から吸引した「脂肪細胞を含む吸引物」から「脂肪(由来)幹細胞」を「分離抽出」した後「再び吸引した脂肪細胞と混合」して「乳腺下に注入する」というものです。ここで問題なのは、どれほどうまく幹細胞を抽出したとしても、その後「吸引済み脂肪細胞と再び混ぜて注入する」という事実です。その理由のひとつは言うまでもなく分離抽出した幹細胞のみでは十分な容積(ボリューム)が確保できないからです。
 いずれの美容外科も通常の脂肪注入に比べて「生着率が大幅に改善されていること」を強調していますが、依然として残る合併症の危険性については殆どあるいは一切触れていないというところが問題です。
 いうまでもなく医療において最も重要なのは「(短長期的な)安全性」です。どれほど上手く脂肪幹細胞を抽出したとしても、吸引した脂肪細胞と再び混合して患部に注入する以上、単純な脂肪注入による豊胸手術と同様、この先5年後、10年後に重大な合併症(腫瘤形成や組織浸潤)を引き起こす可能性が残っているのです。
 「幹細胞」「再生医療」はテレビやマスコミで話題にされ、確かに魅力的な先端医療のキーワードではあります。しかしながら現実の美容医療の現場では、長期予後も含めてその安全性が保証されるというレベルにはまだ達していない、というのが実情です。

▷ヒアルロン酸を使い回ししていないか

1ccのシリンジに収められたヒアルロン酸は一人の患者さんにしか使えません

 注入用のヒアルロン酸を開発したスウェーデンのQ-Med社は1本のシリンジ(注射器)に入ったヒアルロン酸は一人用であり、複数の患者に使用してはならないと警告しています。にもかかわらず、1回当たりの価格を安く設定し、1本のヒアルロン酸を複数の患者さんに使い回ししているクリニックが少なからずあります。万一、感染症をもつ患者さんの体液がシリンジ内に逆流していたら、次の患者さんにその体液を注射してしまうことになります。恐ろしいことです。そのような価格設定をしている美容外科での治療は当然避けるべきです。

▷FDA認可の医療材料を使用しているか

FDA認可は安全性の世界基準です

アメリカ食品医薬品局(U.S. Food and Drug Administration)は世界中の食品及び医薬品の安全性を独自の厳しい基準により審査しています。FDAの認可を受けているかいないかは安全性の世界基準と考えられています。例えばスウェーデンQ-Med社のヒアルロン酸、米国Mentor社の豊胸用シリコンバッグなどはFDAの認可を受けています。

▷危険な注入剤(フィラー)を使用していないか

中国製ヒアルロン酸など危険な製品が出回っています

 ヒアルロン酸で米国FDAの認可を受けているものはQ-Med社製品をはじめごくわずかに過ぎません。ところが市場には数多くの類似品が氾濫しています。なかには長持ちしますよと持ちかけて、ヒアルロン酸ではなく工業用高分子ポリマーを注射する施設もあります。もちろんこれは大変危険です。詳細は美容医療情報のヒアルロン酸の項で取り上げていますのでぜひご覧ください。

▷本物のボトックスを使用しているか

ボトックスという名称は米国アラガン社の登録商標です。中国製などの類似品をボトックスと偽って使用しているクリニックがあります

 「ボトックス BOTOX」という名称は米国アラガン社の登録商標です。ですから他のボツリヌス菌製剤に対して用いてはなりません。現在ボトックスの類似品が沢山出回っており、中には中国製のものも含まれています。したがって、ボトックス治療を受ける際には、確かに本物のボトックスを使用しているかを確認することが必要であり、治療時にはボトックスのバイアルを見せてもらうようにした方が無難です。

▷肝斑を見抜いているか

肝斑にしみ取りレーザーを当てると悪化します

 30才を過ぎたあたりから出現する肝斑(かんぱん)は、女性特有の頑固なしみです。額、両頬、鼻の下などに、ぼんやり広がった色素沈着として出現し、日光照射、過度の摩擦、不適切な化粧品使用などによって次第に悪化してゆきます。注意しなければならないのは、この肝斑にしみ取りレーザーを照射すると色調がさらに濃くなって悪化するということです。ところが驚くべきことにこの肝斑を見抜けずに、レーザーを照射して悪化させてしまう医師が少なからずいるのです。肝斑を見抜くことのできない医師には注意する必要があります。

▷医師以外のスタッフがカウンセリングをしていないか

そうであれば医師法違反です

 医師法により、医師以外の人間が治療を目的とするカウンセリングをしてはならないと定められています。にもかかわらず医師の資格を持たないカウンセラーが白衣を着てあたかも医師であるかのような態度でカウンセリングをしているクリニックがあります。これは要注意です。胸のネームで確認するか、場合によってはカウンセリング前に「お医者様ですよね」と確認することが必要です。

▷当日の治療に持ち込もうとしていないか

セカンドオピニオンを受けるチャンスを奪おうとしています

 カウンセリング終了後、別のスタッフが入室し、しつこく治療を迫ってくる場合があります。いわゆる「落とし専門のカウンセラー」です。このような場合には、すぐに返事をせず、一度帰宅してよく考えてみることが必要です。可能な限り他のクリニックでセカンドオピニオンを受けてみることが大切です。

▷医師の言葉遣いは適切か

クリニックのような公共の機関において礼儀はとても重要です

 横柄な口の利き方や、なれなれしい口の利き方、命令口調や、説教のようなカウンセリングをする医師がいます。カウンセリングの現場は、一人の人間が一人の人間に出会う場です。一人の人間として丁寧に話をするという基本事項を忘れている医師にはきちんとした技術も備わっていないと考えた方が無難です。

▷スタッフの言葉遣いは礼儀正しいか

クリニックのような公共の機関において礼儀はとても重要です

 さりげない言葉遣いに、基本的な心構えが出るものです。たとえば医療レーザー脱毛の際に「今日の治療を担当させていただきます看護師の○○です」くらいの挨拶は必要です。この程度の挨拶もできない看護師は、看護そのものに対する基本姿勢も推して量るべしです。

▷患部を診察する時に専用の手袋を使用しているか

清潔観念のない医師の診察はそれ以外の治療にも反映しています

 医師及び看護師の衛生観念をチェックしておくことは大切です。診察前に手を消毒しているかどうか、患者さんごとにディスポの手袋を替えて診察や治療にあたっているかどうかをできるだけ確認してみて下さい。

▷院内は清潔か

院内の清潔さはクリニックスタッフの公衆衛生意識を反映しています

 医療機関においては、公衆衛生観念は特に重要です。院内の清掃が行き届いているかどうかチェックしてみることは案外重要です。


 
 
 
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