1.カウンセリング
バストは、乳腺組織だけではなく、肋骨、大胸筋、小胸筋、脂肪組織が複雑に重なり合って独特の形をつくり出しているきわめて特殊な体の部位です。したがって、個々の構成要素の発達の仕方によって「一人一人が異なるバストを持っている」という視点から出発することが大切です。つまり、個別のカウンセリングによって、ご相談に来られた方に応じて適切なバストアップの方法をアドバイスしてゆくことが重要になってきます。ユーロクリニークのカウンセリングでは、体型に合わせて、もっとも適切な術式について丁寧にご説明してゆくことから始めます。
まず、使用するバッグの材質について(生理食塩水バッグかシリコンバッグか)、大きさについて(希望のサイズ)、挿入位置について(乳腺下・大胸筋下・大胸筋膜内法)、挿入方法について詳細にご説明いたします。とくにバッグの材質や大きさの選択は重要です。ユーロクリニークでは現在日本の市場に出回っている様々なバッグについて正確な情報をお答えするとともに、実際に実物のバッグに触っていただき、柔らかさ、大きさ、重さなどをご自分の手で確かめていただけます。使用するバッグの安全情報についてはこちらをご参照ください。
カウンセリングでは生理食塩水バッグやシリコンバッグなどの長所、短所を詳しく説明するとともに、よくある質問についてもわかりやすくお答えします。たとえば「痛みはどの程度なのか?」「仕事に復帰できるまでの日数は?」「それそれのバッグの長所と短所は?」「授乳に影響は?」「レントゲン検査で写るのか?」「不自然な形にならないか?」「柔らかさはどうなのか?」「術後のアフターケアは?」「再診のスケジュールは?」等々について一つ一つ詳しくご説明いたします。また切開の部位について(正確にわきのシワの部分)、バッグを挿入するスペースの層と範囲について、縫合の仕方についてもわかりやすく丁寧にご説明します。疑問点はどんなに些細なことでも遠慮なくご質問なさってください。主治医には、時間をかけて、治療をお受けになる方が納得されるまでご説明する義務があるのです(インフォームド・コンセント)。
次にユーロクリニークで使用しているバッグについてご説明します。
■エスタブリシュメント・ラブス社製・Motivaシリコンバッグ
2.麻酔法
厚生労働省認定の正規の「麻酔科」を標榜する ユーロクリニークではどのような麻酔法の選択も可能です。一般的には、豊胸術の場合、次の2つの方法から選択していただくことになります。また基礎疾患、治療中の病気をお持ちの方でも個別の麻酔と全身管理を施すことによって安全に手術をお受けいただくことが可能ですのでご相談ください。
■全身麻酔・・・麻酔科の資格をもつ医師によっておこなわれる最も安全な麻酔法です。ユーロクリニークでは大学病院で手術をお受けになるのとまったく同じ条件で、血圧、心電図、心拍数、呼吸数、血液中の酸素濃度等を最新のモニター機器を用いて全身麻酔をおこないますのできわめて快適で安全です。眠っている間にすべてが終わるために精神的な負担も軽く、もっとも推奨される麻酔法です。
■硬膜外麻酔・・・背骨の内側にある「硬膜外腔」と呼ばれる狭い空洞へ細いチューブを挿入し、手術する部分だけ痛みを取る麻酔法です。意識は一貫してはっきりしています。この方法では、医師の手技あるいは硬膜外腔からの麻酔薬の効き方にばらつきがあるために、場合によっては痛みが完全にとれないことがあります。そのような場合に安易に「静脈麻酔剤」を併用する美容外科もありますが、意識や呼吸が抑制されたり、気分が悪くなったりといった重大な副作用が出現するために「静脈麻酔の併用」は麻酔科の資格を持った医師のもとで治療を受けることが大切です。
■静脈麻酔・・・短時間で終了する小手術で使用されることの多い麻酔法です。静脈のなかへ直接麻酔薬を注射することにより、痛みの中枢を抑制して痛みを取る方法です。ただし必要以上に深く麻酔がかかってしまった場合に呼吸抑制が起きたり嘔吐物が肺に逆流して肺炎を起こしたり最悪の場合には窒息死してしまうことがある麻酔法です。ですからこの場合も麻酔科の資格を持った医師のもとで治療を受けることが大切です。
3.デザイン
手術用の衣類に着替えてから手術室に入るとまずデザインになります。主治医が乳頭の位置や乳房下のラインを精密に計測しながら直接胸に手術計画のラインを描き込みます。同時に両脇の切開ラインもデザインします。手術をお受けになる方は、目の前に立てられた鏡でご自分のデザインを客観的に確認することができます。また主治医からデザインについての意味や根拠についての説明があります。
4.全身麻酔の導入
デザインが終わると麻酔前投薬(全身麻酔の導入を円滑にするための筋肉注射)を施行し、手術台に横になって、点滴のルート、心電図の電極、自動血圧計、血液中酸素濃度モニター端子などを取り付けます。取り付けが終わるといよいよ全身麻酔の始まりです。主治医が頭もとに立ち、鼻と口を覆うくらいの大きさのマスクを麻酔をお受けになる方の顔に当てます。100パーセントの酸素がマスクの中に出てきますからゆっくり大きく深呼吸をします。深呼吸をしているうちに点滴から一時的に眠くなる麻酔剤を静脈内に投与します。そうると直ちに眠気が生じて眠ってしまいます。そうして目が覚めたときは手術が終わっています。主治医は手術をお受けになる方が眠っている間に筋弛緩剤を投与し、気管内挿管(気管に人差し指くらいの太さの気管内チューブを入れる操作)をおこない、全身麻酔器に接続して麻酔ガスを精密に調節しながら送り込んで麻酔を維持します。手術が終了すると直ちに目が覚めるように麻酔ガスの濃度を調節して麻酔をかけますのでいつまでも眠ったままというような心配はありません。
5.手術
ユーロクリニークの治療はガラス張りです。つまり手術をお受けになる方の同意があれば同伴の方は2名程度まで手術室に入って手術に立ち会うことができます。脇の切開ラインに沿って止血効果のある局所麻酔剤を注射し、切開ラインにそって正確に切開します。切開部から丁寧に組織を分けながら大胸筋に到達し、大胸筋膜を切開して肋骨側の筋膜と大胸筋本体の間に専用の器具を用いてスペースを作成します。スペースを作成し終えると内部を抗生物質入りの生理食塩水で丁寧に洗浄し、バッグを挿入します。挿入後バッグの位置と剥離の範囲を厳密に確認します。確認が終了すると大胸筋膜を吸収糸(溶ける糸)で縫合し、傷をきれいに仕上げるために皮膚は形成外科的な手法を用いて丁寧に真皮縫合と表皮縫合の二重の縫合が施されます。手術は丁寧におこなって約1時間で終了します。時々手術時間の短さを売りにする医師がいますがこれは全くのナンセンスです。短時間に行われた手術はどこかに雑な手技が紛れ込んでいると考えるべきでしょう。手術が終了してまもなく麻酔からも醒めます。麻酔から醒めると温かいタオルで体を拭いて胸を弾性包帯で圧迫固定します。固定が終わると回復室へ移動します。
6.回復室での休息
全身麻酔で治療をおこなった場合の回復室での休息は2~3時間です。
7.ご帰宅
2~3時間ほど休息を取っていただいた後、気分不良等がなければそのまま着替えをしていただきご帰宅となります。ご帰宅は、できれば公共の交通機関(電車、バス等)よりはご家族の車やタクシーをご利用になることをお薦めします。術後の痛みや軽いふらつき等が残っていることもありますので、車をご利用になる方が無理がなく賢明です。またご帰宅時に付き添いの方がいらっしゃると気持ち的にもゆとりができるでしょう。
8.アフターケア
当院で手術をお受けになった方は無料でアフターケアをいたします。したがってカルテは永久保存です。手術後の基本検診は、3日後検診、7日後検診(抜糸を含む)、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月検診となります。7日後検診と1ヶ月検診の間はご希望に応じてこまめに通院していただくことも可能です。通常は1週間毎に通院される方が多いようです。また途中で痛み止め等をご希望に応じて追加補充しても追加料金等は一切かかりませんのでご安心ください。不安なことや心配なことがあればお電話でご連絡いただけますとスタッフおよび医師が丁寧にご説明いたします。
9.治療例
当院で手術をお受けになった方の一例を示します。高度かつ繊細な大胸筋膜内法ならではの自然で美しい仕上がりをご覧下さい。
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Last Update 2023-03-05
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